矯正治療後の歯の隙間(ブラックトライアングル)について

Dental Student
<span class="badge-green"><strong>Aさん</strong></span>
Aさん

矯正治療の後に歯と歯の間に隙間が空いたような気がします…

<span class="badge">先生</span><br>
先生

それはブラックトライアングルといいます。今から詳しく見ていきましょう!

矯正治療後に歯と歯の間に隙間が空いて黒く見えることがないだろうか?

これはブラックトライアングルと呼ばれている。

詳しく調べてみた。

現実

外科的矯正治療を受けた患者におけるブラックトライアングル(BT)の出現について顎変形症症例のうち、骨格性下顎前突症を診断された24症例を無作為に抽出し対象とした。

対象の下顎右側犬歯から左側犬歯に存在する5か所の歯間乳頭部について、BTの出現を初診時、術前矯正治療終了時、動的矯正治療終了時の3時点で判定した。

結果は以下の通りである。

1. 全24症例中、1か所でもBTの出現がみられた症例は12症例(50.0%)であった。

2. 初診時年齢、治療期間、顎間ゴム使用期間、下顎上方回転量はBT有り群と無し群との間で有意差はみられなかった。

3. BT有り群でCurve of Speeが有意に大きかった。

4. 臨床歯冠長はBT有り群の右側切歯部で有意に伸長していた。

5. 術前矯正治療終了時から動的矯正治療終了時に至る過程で、BT有り群の下顎中切歯は有意に挺出していた。

北海道大学病院・矯正専門外来

矯正治療をするとかなりの割合で歯の間に隙間が出る可能性があることが分かりますね。

Tarnowらは,接触点から歯槽骨頂部までの距離が 5mm 以内であれば、歯間乳頭部は歯間部を埋めていると述べている。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3760350/#sec1-7title
日補綴会誌 Ann Jpn Prosthodont Soc 8 : 376-380, 2016

いくつかの方法

ローフォースローフリクションテクニック(low-force low-friction technique)

とは、歯の並びを矯正する際に、セルフライゲーティングブラケットを用いて、結紮線やエラストメリックタイなどを使わずに、アーチワイヤをブラケットのアーチワイヤスロットに固定することにより、小さな力でより早く矯正を行おうとする方法。

  • ロングコンタクトコンタクトポイント

コンタクトから歯槽骨頂までの距離を5mm以下にするため、通常点で接しているコンタクトをやや長めな面で接触させる方法。

補綴物を作成する際にロングコンタクトにする方法と、矯正治療中で歯を動かせる状態であれば歯の隣接面にスライスを入れて面接触を作る方法などがある。

  • セルフケア

慢性歯周病の症例で、歯周基本治療終了後 には歯間乳頭の喪失(歯間空隙現出期)が見られた。

セルフケアと歯肉の状態の安定が得られた時期に,部分的に歯間乳頭の回復の可能性を妨げる歯間ブラシの使用を一時的に中止させた。

その結果、歯間乳頭が徐々に回復する様子が観察され、患者の満足感とモチベーションの維持につながったと推察される。

結論

セルフライゲーションブラケットという歯と歯周組織に優しい矯正方法を用いて、できるだけ歯間乳頭を保存する。

もしブラックトライアングルが生じてしまったら コンタクトを長くして ブラックトライアングル目立たなくする。

また、 メインテナンスの中で タイミングを見て、歯間ブラシの使用を中止し、歯間乳頭の再生を試みる。

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